こんにちは、パーチェ特許事務所の弁理士 田邉陽一です。
先日、5年前に登録になったマドプロ国際登録経由の米国商標登録について、米国特許庁への「使用宣誓書」(及び証明証拠)の提出を行いました。
このマドプロの件では、他にも欧州、英国、中国等も指定国だったのですが、他の国と比較して、「米国でのみ」商品の範囲が大幅に限定(具体的過ぎるくらいに限定、、)させられた状態で登録が認められました。
商標の保護に関しては、米国では「使っている商標」(※ある程度の使用予定を含む)を保護しようという考え方が強く現れている、と感じながら仕事をしていました。
、、ここのところ、特許でも外国出願の審査対応が良くくるので、現地代理人との意思疎通をしっかりやりつつ、頑張りたいと思います。。
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最近、知財・科学関係で気になった話題です!
●特許庁: 遺伝子関連発明に関する配列表に関する様式変更
https://www.jpo.go.jp/system/patent/shutugan/bio/gene/enki_amino_wipo.html
塩基基配列又はアミノ酸配列を明細書等に含む特許出願では、「配列表」の提出を求められていますが、令和4年7月1日以後にする出願においては、新たに策定された「WIPO標準ST.26」に準拠した配列表の提出が必要となります。
実務上、配列表の作成手法(ソフト等)が変わりますので、情報を追っておきたいと思います。
●新型コロナウイルスの不活化を実現する卓上型エアカーテン装置
https://www.jst.go.jp/pr/announce/20220518/index.html
新型コロナウイルスの不活性化を実現とする卓上型エアカーテン装置に関する報告です。
呼気に含まれるエアロゾル粒子を遮断できるエアカーテン気流を生成し、またエアカーテン気流に深紫外線LEDを照射してウイルスを不活化することを可能とする装置とのことです。
●海洋生物の接着メカニズムを接着剤に応用
https://www.jst.go.jp/pr/announce/20220413/index.html
海洋生物の接着メカニズムからヒントを得て、接着強度10メガパスカルを超える水中接着剤の開発に成功したとのことです。東京大学、AMED、JSTの発表です。
本接着剤は「湿潤環境下」において高い接着強度を発揮でき、「手術用の接着剤」などへの応用が期待されるとのことです。生物応用技術(バイオミメティクス)の良い一例と思いました。
(Written by 田邉陽一)