米国特許出願 特許許可通知後の指令、、 ~図面の線図化

特許

こんにちは、パーチェ特許事務所の弁理士 田邉陽一です。
先日、米国特許出願で「特許許可通知(Notice of Allowance)」を受領しました。
この件、数カ月前に先行引用文献に基づく自明性に関するオフィスアクション対応を行った件だったので、自明性欠如を覆して拒絶理由が解消し、
「おお、やった!」と喜んでいたところ、、
米国特許庁から「図面に関する補正指令」を受領しました。。
指令内容は、一部の「装置の写真」の図面を、
「線図(ドロー図)」に書き直してくださいという内容。。
実体審査を通過した後の補正指令でしたので、気分的にちょっと嫌でしたが、
専門の図面屋さんと協力して差し替え図面を準備し、米国特許庁に提出して、
(写真中の焦点ブレがあった箇所の関係で、線を明確に決めるのが悩ましい所もありましたが、、)
先日、この件が無事に「米国特許発行」となりました。。
こういうケースもあるのですね。
(差し替え図は、無事審査を通過して良かったです。。)
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最近、知財・科学関係で気になった話題です!

● 特許印紙による予納の廃止 ~新しい予納方法へ
https://www.meti.go.jp/press/2022/10/20221014003/20221014003.html
https://www.jpo.go.jp/system/process/tesuryo/yonou_oshirase.html
特許法等の一部を改正する法律等が閣議決定され、「特許印紙」により特許料等を予納できる期限が令和5年3月31日となりました。
今後、特許印紙による予納はできなくなるとのことですが、インターネット出願ソフトを利用した「電子現金による予納」(新しい納付手段)が可能となるとのことです。
予納とは別の納付手段として「クレジットカード納付」がありますが、稼働状況を見るとたまにですがクレジットカード会社との通信障害があるようですので、「予納」が引き続き使えるのは心強いです。

● 「泳ぐ最小の合成細菌」 ~運動装置を持つ最小の生命
https://www.jst.go.jp/pr/announce/20221201/index.html
節足動物や植物などに寄生し、宿主の体内を自身のらせん方向を反転して泳ぐ細菌の遊泳運動に直接関係していると考えられるタンパク質を、最少の遺伝情報のみで生きる合成細菌内に遺伝子操作により発現させ、球状であった合成細菌が「らせん形状になり泳ぐ」ことが確認できたとの報告です。
この知見により、細胞運動能の起源と進化の解明が期待できるとのこと。大阪公立大学、産総研、JST等の報告です。

● 生体骨のような新材料 ~3Dプリンティングで実現
https://www.jst.go.jp/pr/announce/20221129-2/index.html
レーザーを熱源とする金属3Dプリンティングを用いることで、ハイエントロピー合金(BioHEA)の高強度化と低弾性化(背反する特性)を重畳的に保持させることが可能となるとの報告。
骨代替用バイオマテリアルとして利用可能となることが期待できるとのこと。大阪大学とJSTの発表です。

(上記は、2022年12月時点での情報を基にした文章です。将来の制度変更等にはご留意いただけますと幸いです。)
(Written by 田邉陽一)

画像提供元: http://www.photo-ac.com/

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