ゲノムワイド関連解析(GWAS)に関する案件

ライフサイエンス系

こんにちは、パーチェ特許事務所の弁理士 田邉陽一です。

少し前ですが、「ゲノムワイド関連解析(GWAS)」を利用した発明に関する案件を担当することがありました。

この技術は、ある形質の「表現型」との関連性を示す「変異」(SNPやInDel等)を統計的に推定する手法で、原理的に大規模な個体数からなる集団のNGSデータ(次世代シーケンサーでの大規模データ)を統計的に処理する必要があるのですが、、

幅広い生物種に対して(例えば、遺伝子導入系が確立していないモデル生物種等でなくても)適用可能な手法であり、その表現型を識別可能な「DNAマーカー」や更には「原因遺伝子」を推定することにも繋がる解析手法と認められます。

、、弁理士になる前の自分自身がラボで実験をしていた頃には触れる機会がなかった技術ですが、近年の「シーケンス技術」と「PC演算速度」の両方の飛躍的な向上によって可能となった技術と思います。。大規模データの存在(又は取得)が前提にはなりますが、かなりスマートな手法ですね。。

引き続き新しい技術にも対応できますよう、体制を整えて臨めればと思います。。

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最近、知財・科学関係で気になった話題です!

● アンデス原産の野生種トマトから高い光合成能力を持つトマトを発見 ~東京大学

アンデス原産の野生種トマトから高い光合成能力を持つトマトを発見 ――生産性の高いトマト品種の開発へ期待―― | 東京大学大学院農学生命科学研究科・農学部
アンデス原産の野生種トマトから高い光合成能力を持つトマトを発見 ――生産性の高いトマト品種の開発へ期待――

東京大学大学院農学生命科学研究科のグループが、一般的な栽培種よりも優れた光合成能力をもつ野生種トマト (S.lycopersicum var.cerasiforme, S.chmielewskii 等) を発見したとの報告です。

今後、これらの野生種トマトがもつ優れた光合成能力を栽培種トマトに導入することによって、さらに高い生産性を示すトマト品種の開発が期待されるようです。


(上記は、2024年4月時点での情報を基にした文章です。将来の制度変更等にはご留意いただけますと幸いです。)

Written by 田邉陽一

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